時のゆりかごに眠る火縄銃 ◆数百年の眠りから火縄銃を復活させようぜ!
8月6日、千葉県にある知り合いの骨董商から格安で国友藤兵衛重当の火縄銃が手に入った、ざっと見積もってもかなりの修理が必要だと思いましたが・・・・・それも楽しみの内なのです。
★見積もり修理箇所★
1.尾栓が抜けない
2.カルカがない
3.撃鉄が掛からない
4.銃口内のサビ
5.カラクリ内部の清掃
6.引きガネ圧力調整ゼンマイの鈎の欠落
7.全体のサビ落とし
【修理の開始なのだ!】
ザッと調べてみると上記の様なか々の修理内容でした、しかしまず一番気になるのは尾栓です、これが抜けない事には演武用の銃としては使用できないのです、まさに「キモ」となる部分なのです。
とりあえず物は試しと万力に銃身を固定してモンキーレンチで回してみますがピクリとも動きません、「ウーム・・・・・!」これは長期戦と切り替えて先ずは銃口先端より大量のCRC556を注入し三日間寝かせる作戦に変更、ジワジワと油が尾栓に浸透して行くのを待ちます。
その間にカラクリからとりかかる事にいたしました。
【カラクリを解体】
▲外見はこの様な状態です。何百年分の汚れが・・・・・バッと見たのでは鉄製か真ちゅう製か解らない
状態です。
▲ロクショウが吹いていて青カビ状態
▼ご覧ください、引きガネの圧力を三段階に調整するゼンマイの鈎がいい加減な銅線で補修されていました、これは近年の補修です。各部に付着したホコリもひどいです。
▼内部に付着していたロクショウ、実はかなりの毒性がありますので吸い込まないように注意。
▼引きガネの圧力を三段階に調整するゼンマイの鈎を真ちゅう棒で新たに作成しカラクリに組み込みます。
▼引きガネの圧力を三段階に調整するゼンマイの鈎をカラクリにセットする。
▼何と・・・・・カラクリの外壁プレートを磨くと細かな彫刻が出てきました。
【尾栓抜けるかな?】
▼CRC556を注入して三日後、ついに尾栓を外しにかかります、当初は下記写真のサビ々状態でしたが三日間の油漬けでどうなっているか・・・・・ここは慎重に少しずつ抜いていきます。
▲取れました、思わずガッツポーズ
★ 以下ビフォー&アフター画像をご覧ください。
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▼そして無かったカルカを作成、柿渋を何回も塗り込んで仕上げました。
見違えるような国友筒に仕上がりました、さてデビューはいつになるのでしょうか楽しみです。